4年前にロシアへ行った話
ロシアへW杯を観に行ってちょうど4年。当時の記憶を掘り起こしながら書いてみる。
計画
まずロシアへ行くと決めてから真っ先に考えたのが、どの試合を現地で観るか。遥々ロシアまで行くならばよりレベルの高いトーナメント、そして日本代表以外の試合が観たいと考えた。ただしトーナメントを観る場合チケットを買った時点では対戦カードが分からないという今まで経験した事ない自体が起こる。そこで狙いを定めたのがある程度対戦カードの予想がつくラウンド16、つまりトーナメントの1回戦。後は試合会場選びも重要で、日本から行きやすい首都モスクワとその近郊都市であるのが条件だった。なんと言ってもロシアは国土面積が世界一なので下手するととんでもない移動距離になってしまう。結果的にフランス×アルゼンチンとロシア×スペインという好カードを観ることに成功した。
観るカードが決まってからは、ひたすら情報収集。全く行ったことのない国なのでありとあらゆる事を調べた記憶がある。出国1〜2ヶ月前は暇さえあればネットでリサーチをしていた。
1日目(6/28)
家を出た時間は覚えてないが、かなり早朝だった。フライトは昼の12時半成田発モスクワ行きの便。フライト時間は10時間程だったがほとんど寝れなかった記憶がある。モスクワに着いたのが時差の関係もあり28日の夕方。着陸してから1時間後に日本×ポーランドのグループリーグの3戦目がキックオフだったので、空港内で試合の観れそうな場所探す。ようやく見つけたレストランに入ってとりあえずオレンジジュースを注文。レストランに着いた頃に『君が代』が始まったのを覚えている。
ちなみにそのレストランでは同時刻キックオフのセネガル×コロンビアも放送しており、店内のほとんどのお客さんはそっちの試合を観ていた。
日本代表戦を観た後はモスクワ郊外へ。モスクワ大学でイングランド×ベルギーをパブリックビューイング出来ると聞いたので、そこを目指した。
空港からモスクワ郊外までは電車を乗り継いで約2時間程。途中地下鉄の入り口が分からず、かなり迷ったが、街にある特設の案内所で尋ねると教えてくれた。W杯期間はいたる所に特設の案内所が設置してあるらしく、英語で教えてくれるので助かる。
地下鉄の入り口は1回建物内に入ってから階段を下る方式。日本みたいに道端に階段があるという訳ではなかった。
噂には聞いていたが地下鉄はかなりの地下だった。また駅構内が美術館のような造りで思わずあたりを見回してしまうほど。
モスクワ大学に着いたのはキックオフの約1時間前。キャンパス内には各国のユニを着たサポーターが沢山おり、屋台もあって完全にお祭りムード。試合自体はすでに両チームグループリーグの突破を決め、ターンオーバーしてたのでそれほど白熱はしていなかった。
試合後はこの日の宿へ。モスクワ大学から宿の最寄り(駅名が長すぎて忘れました)までは無料のシャトルバスが出ていたのでそれに乗った。ちなみにW杯期間中はあちこちの所要の駅からスタジアムやパブリックビューイング会場に無料シャトルバスが出ていた。
駅から宿までは事前のリサーチだと徒歩10分だったが、全く見つからず結局1時間程探し回った。(宿の入り口わかりずらすぎた)
やっとの思いで宿に着くと、受付の方が英語を喋れて神対応だったので助かった記憶がある。宿はドミトリーでひと部屋に2段ベッドが3台の6人部屋。トイレ、風呂、キッチンが共用。日本円にして1泊2500円。ちなみに風呂場にはシャンプーや石鹸がなく、持ち合わせも無かったのでお湯で身体を洗い流して初日を終えた。
2日目(6/29)
目覚めたのは正午近くだった。かなりぐっすり寝れた記憶がある。Twitterを開くと大好きだったエドゥアルド・ネットの名古屋グランパスへの移籍が公式発表されて沈んだ気持ちになったのを覚えている。今日は試合観戦の予定がなく、夜のフライトまで時間があるので観光デー。準備をし、とりあえず有名な観光地である赤の広場へ。宿からは電車と歩きで1時間程で到着。
赤の広場にもお祭りの屋台ぽいのがたくさん。まさかのW杯の優勝トロフィーを間近で拝めた。そして世界各国のユニを着た人がたくさんおり、その場にいるだけでも楽しかった。
数時間ブラブラした後にマックで軽食を取り宿に戻った。宿で少し休み、チェックアウトした後は空港へ。空港では到着した時に日本代表戦を観たレストランに入って夜ご飯を食べた。メニューのロシア語が全く解読できなかったので、写真があり安かった春巻きらしきものを注文。かなり長時間待たされたので不安になったが、ちゃんと料理は提供され、味もしっかり春巻きだった。
食後は23時モスクワ発カザン行きのフライトに乗り2日目を終えた。
3日目(6/30)
3日目は機内で迎えた。いよいよこの日はアルゼンチン×フランスの試合日。試合が行われるカザンの空港に着いたのは深夜1時過ぎ。街中へ行く列車の始発までは数時間あったので、それまで空港で時間潰し。ちなみにW杯の当日チケットを見せると列車は無料で乗車出来る。これも事前リサーチ通りだった。列車で空港から街中までは約1時間。
カザン駅はお洒落な造りだった。ここからホテルまでは徒歩15分程。初日と違って簡単に見つかったが、チェックインまで4時間程あり、交渉しても早めに部屋に入れて貰えなかったので、ロビーのソファーで仮眠して待機。
ようやくチェックインの時間になり部屋に入るとまあ普通の日本のビジネスホテルのような部屋だった。
布団で横になると眠りについてしまったが、外から歌声が聞こえたので目が覚めた。窓を開けると道端でアルゼンチン人が大合唱していた。それを観ていよいよ試合かとテンションが上がったのを覚えてる。
このカザンという街には世界遺産のクレムリンがありホテルから徒歩15分程、しかも事前リサーチだとそこからスタジアムまで無料シャトルバスが出ていると聞いたので、観戦の準備を整えてクレムリンに向かった。街を歩いて驚いたのはアルゼンチン代表サポーターの多さ。街に歩いてる人の半分以上はアルゼンチン代表のユニフォームを着ていて、ロシアにいる事を忘れてしまうレベルだった。クレムリンは昔教科書で見たことあるような無いような感じの建物だった。
1時間程クレムリンを観光した後いよいよスタジアムに向かう。事前リサーチ通りクレムリンからスタジアム行きの無料シャトルバスが出ており、それに乗ってスタジアムに向かった。バスが到着したのはスタジアムから少し離れた所で、そこからスタジアムまで歩いた(浦和美園駅から埼スタに向かう道のりに似ていた)。
スタジアムに着くと開門前だったのでスタジアムの周りをウロウロ。ロシアの民族衣装ぽい人がそこら中にいたのと、アルゼンチンのホームかってぐらいアルゼンチンのサポーターが多かった。
そんな中なんとフランス代表ユニを着た日本人2人組と出会った。久しぶりに日本語を発して嬉しかったのを覚えている。記念撮影もしたが、連絡先交換を忘れてしまった…。ちなみにこの日は日本代表のユニフォームを着て参戦していたが、何度も記念撮影を頼まれて自分が有名人になった気分に。中にはユニフォーム交換を申し出てくるアルゼンチンサポーターもいたが、あまりにユニフォームがボロボロな事もあって断った。
開門の時間になりいよいよ中に入ってピッチが目に入った瞬間どんな感情だったが覚えてないが、とにかく鳥肌が立ったのを鮮明に覚えてる。
席はコーナーフラック付近で逆サイドは観にくかったが、ピッチは近かった。
実は自分にとってフロンターレ以外の試合をスタジアムで観るのはこの日が初めてだった。
スタジアム内もアルゼンチンサポーターが8割程で、アルゼンチンの選手がピッチに登場すると大歓声が起こった。両チームがアップを始めると全部観てやろうと食い入るように両チームのアップを観た。メッシとカンテがめちゃめちゃ小さかったのとポグバがめちゃめちゃ上手かった。個人的にグリーズマンが1人でラダー使ってステップしてるのが好きだった。
アップが終わりいよいよキックオフ。『セブンネイションアーミー』が流れて選手が入場してきて鳥肌と興奮が収まらなかった。
試合は4-3の超打ち合い超好ゲームだった。ムバッペの快速、ディマリアのゴラッソ、パバールのスーパーゴール、マテュイディのメッシ潰しなど見所たっぷりで大満足の試合だった。特にパバールのゴールは自分の席から対角線の位置から放たれたシュートだったので、ボールが自分の方に飛んでくる感じで鮮明に覚えてる。後々振り返ると大会ベストゲーム、ベストゴール、優勝国を観れて最高だった思う。
印象的だったのはアルゼンチンサポーターの落ち込み様。クラブチームならまだしも代表チームの敗戦でここまで落胆するかとびっくりしたのと同時に、日本と比べ物にならない程のサッカー大国なんだなと感じた。
試合後はスタジアム近くのマックで腹ごしらえをして、ポルトガル×ウルグアイを観るために無料シャトルバスでパブリックビューイング会場へ。
パブリックビューイング会場は初日に行ったモスクワ大学程大きくなかったが、人の数が物凄くて人口密度が凄かった。早めに着いから良かったものの、キックオフギリギリに来た人達は入場制限で入れない様だった。
試合も大会3本指に入る好ゲームで会場も盛り上がって最高の時間を過ごせた。
試合後は無料シャトルバスでクレムリンまで戻り、そこから歩いてホテルまで。忘れならない最高の1日を終えた。
4日目(7/1)
この日は朝5時発の列車に乗り空港に向かうはずだったが、なんと寝坊して起きのは5時半。冷や汗をかいたのを今でも覚えている。空港行きの列車は3時間に1本しかなく、次の列車だとフライトに間に合わない。仕方なくタクシーを探して乗り込み空港まで向かった。異国の地でタクシーに乗るのは少し怖さもあったが、そんな事も言ってられない状況。幸いにもタクシーの運ちゃんは明るい方で、色々喋りかけてくれたが、ロシア語でほとんど何を言ってるかわからなかった。
カザン→モスクワのフライト時間は2時間弱。寝ついた頃にはモスクワに到着。空港からロシア×スペインが行われるルジニキスタジアムを目指す。試合後はスタジアムから直接空港に戻って帰国予定なので、貴重品以外の荷物は空港に預けてスタジアムに向かった。
スタジアムは首都でしかも開催国のロシアの試合ということもあり、サポーターの数はすごかった。ルジニキスタジアムの第一印象は「スタジアム」というより「建物」。
またアルゼンチン×フランスの時とは違い、対戦国以外のユニのサポーターも多かった。モスクワという事もあり、日本人も数組見かけ、中にはアルビレックス新潟のユニを着ている方もいた。
開門の時間となり、スタジアムに入って自分の席を探す。上の方の席だと事前にわかっていたが、スタジアム内でこんなに階段登るか?ってぐらい階段を登った。スタジアム内部がまるでショッピングセンターみたいだった。
席はゴール裏。周りはロシアのサポーターだらけ。両隣前後の方にロシアを応援しようと言われた。アップにロシアの選手が登場すると大歓声、スペインの選手が登場すると大ブーイングが起きた。完全にロシアのホーム。
選手入場。いよいよキックオフ。
ジュバのPKシーン。ネットを揺らした瞬間の歓声は物凄かった。
試合は90分で決着がつかず延長戦へ。
延長戦からイニエスタが登場。このW杯後に神戸へ。
入場者数は7,8011人。今までスタジアムで観た試合の中で1番の観客数だった。
試合は120分でも決着がつかず、PK戦へ。
試合はホームの大歓声を受けたロシアがPKの末スペインを破った。試合終了のホイッスルと同時にこの日1番の大歓声が上がった。試合後は「ロシアロシア」の大コールが起こる。そして周りの席にいたロシアのサポーターの方々と記念撮影。彼らにおめでとうを伝え、熱い拍手。決勝は日本×ロシアになると彼らは言ってくれた(日本は翌日ベルギーに敗れた)。
スタジアムから駅に向かう道中に名古屋から来たという日本人の2人組に声をかけられた。かなり話も合い、記念撮影。ロシアはLINEが使えなかったので、その場でこちらの電話番号を渡し、日本に帰国したらLINEを追加してくれと頼んだ。今度は日本のスタジアムで会おうと約束を交わし、分かれて空港に向かった。ちなみに彼らからの連絡は4年経った今も来ていない。
7/2
成田空港に到着したのが21時半頃。この日の深夜にベルギー戦があるので、何としても自宅まで辿り着く必要があった。電車とバスを乗り継いでなんとか深夜1時頃に帰宅。
まとめ
・総予算は40万(現地では1日1食+軽食)
・ロシアには意外と簡単に行ける(乗り換え無し9時間)
・ロシア語ダメでも最低限の英語があれば乗り切れる
・ロシアの街並みは芸術
・スタジアムで観るのと同等ぐらいにパブリックビューイングは良い
・サッカーW杯は間違いなく世界一の祭典
・サッカーは間違いなく世界一のスポーツ
以上。
ファンサカ第32節
今節は試合数が少なく、勝敗の読めないカードが多い印象。今節は当たり外れが大きく別れる勝負の節になりそうな予感。
さて今節のメンバー
今節は大分を中心にスタメンが固そうなメンバーをチョイス。前節ホームで完封勝ちをした大分からは守備陣を中心に複数人を選出した。今節は仙台との裏天王山なので気合が入ってるであろう。
CPはレオセアラ。久しぶりにCPを当てたい。
前節の結果
情報収集不足で出場停止のファンマをCPにしてしまう痛恨のミス。勝利Pは0どころかマイナス。文句なしで今シーズンのワーストを叩き出した。